夏の妹』(なつのいもうと)は、1972年に公開された、大島渚監督の日本映画である。96分のカラー作品。創造社、日本ATGの提携制作、日本ATG配給。この映画の完成後、大島渚は創造社を解散し、国際的な映画製作へ踏み出してゆく。

概要

公開年の1972年に返還された直後の沖縄県を舞台にオールロケで制作された。主人公・菊池素直子(すなおこ)が一夏の沖縄県の旅を通じて出会った様々な立場の人物を通して、戦後の日本と沖縄県の複雑な関係を、ウィットに富んだ文体で比喩的に表現した。

スタッフ

  • 製作 - 葛井欣士郎、大島瑛子
  • 脚本 - 田村孟、佐々木守、大島渚
  • 撮影 - 吉岡康弘
  • 音楽 - 武満徹
  • 美術 - 戸田重昌
  • 録音 - 安田哲男
  • 効果 - 本間明
  • 編集 - 浦岡敬一
  • 助監督 - 小笠原清、佐藤静夫、上野堯

配役

  • 菊池素直子 : 栗田ひろみ - 愛称「スータン」。
  • 菊池浩佑 : 小松方正 - スータンの父親。判事。
  • 小藤田桃子 : りりィ - 浩佑の婚約者。スータンのピアノ教師。
  • 桜田拓三 : 殿山泰司 - 船内で知り合った旅行者。
  • 国吉真幸 : 佐藤慶 - 地元警察の部長。浩佑の旧知。
  • 大村ツル : 小山明子 - 浩佑、国吉の旧知の女性。
  • 大村鶴男 : 石橋正次 - ツルの息子。
  • 照屋林徳 : 戸浦六宏 - 唄者。鶴男の師匠。

エピソード

大島監督と親交の深い実相寺昭雄、佐々木守の関わったTVドラマ『シルバー仮面』(宣弘社、TBS)の主題歌「故郷は地球」が、出演の石橋正次が鼻歌を唄うシーンで劇中挿入されている。佐々木は大島との打ち合わせで「故郷は地球」をよく口ずさんでおり、石橋が歌うシーンを考えていた際にスタッフから「あの曲がいい」という意見があり使用されることになった。後年本作の海外輸出版を作る際に、この主題歌の歌詞を訳すのに苦労したそうである。

脚注

参考文献

  • 樋口尚文『大島渚のすべて』(キネマ旬報社)
  • 樋口尚文『テレビヒーローの創造』(筑摩書房)
  • 佐々木守『ウルトラマン怪獣墓場』(大和書房)

外部リンク

  • 夏の妹 - allcinema
  • 夏の妹 - KINENOTE

夏の妹 映画のお話

696. 夏の妹 無人島シネマ

駿河屋 夏の妹 大島渚監督 ((株) ポニーキャニオン)(邦画)

妹の誕生日で、 夜中2時まで踊りました笑笑 AMARC

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