千歳緑(ちとせみどり)とは、一般にマツ科常緑針葉樹の葉のような深い緑色のこと。
概要
古来から不老不死や不変の象徴とされ、四季の移ろいの中でも変わらずに緑の葉をつける松にあやかり、千年の後(千歳)も変わらない緑の意を示している。
この色の考案においては、藍色と刈安色を掛け合わせて染められたものとされる。
平安時代の作り物語『狭衣物語』には千歳緑にあたる記述が見られる。
「千歳の松の深緑を、幾度ともなく重ねたる。多さはこちたく、同じ色なる象眼の表着、……《中略》浸れる松の深緑の心へばぞ、(縫物に)せられたる。童も同じ色にて。」──狭衣物語
派生色
- 仙斎茶(千歳茶)
脚注
注釈
出典
参考文献
- 福田邦夫『すぐわかる 日本の伝統色』東京美術 ISBN 4-8087-0784-5
- 吉岡幸雄『日本の色辞典』紫紅社 ISBN 4-87940-549-3
関連項目
- 松葉色




